突然の引越と卒業旅行
諸事情あって急遽NY Barを受験しないことになったため、8月に予定していたニューヨークへの引越しが6月に早まってしまいました。しかし、LLMの卒業から引越の日まで数週間あったので卒業旅行に出かけることにしました。卒業旅行というと普通は友人と出かけるモノだと思いますが、LLMの同期はみんなNY Barの勉強でそれどころでは無いので、陰キャらしく独りで出かけてきます。
どこに行こうか迷いましたが、どうしても行きたかったメサ・ベルデ国立公園に加えて、国立公園の先駆けであるイエローストーン国立公園に行ってくることにしました。なお、この二つの国立公園、特に近い場所にある訳ではなく、一度に巡るのに向いている訳ではありません。
メサ・ベルデ国立公園へ
まずはコロラド州南西部にあるメサ・ヴェルデ国立公園を目指します。ゲートシティの候補はコルテス(Cortez)とデュランゴ(Durango)の二つ。デュランゴの方が飛行機の本数も多くレンタカーショップも充実しており、かつ、SL(蒸気機関車)の街ということで観光資源もあるようなので、デュランゴから入ることにし、初日はデュランゴ観光に充てることにしました。シカゴからの直行便は無く、ダラス経由でデュランゴ空港へ向かいます。
安定のクソアメリカン航空
コルテス行きより多いとはいえ、デュランゴの空港行きの便数は限定的だったこともあり、シカゴを午前5時発のアメリカン航空の便で出発。寝坊することなく飛行機に搭乗しましたが、出発間際になって安定の機材トラブルが発生。クソアメリカンですね(注:アメリカの航空会社はどれもクソですので、特定の米国系エアラインを貶める意図はありません)。
「整備士によれば30分くらいかかる」というアナウンスが出されましたが、今まで最初のアナウンス通りに整備が完了した試しは無いので、どうせ更に遅延するだろうと思いました。しばらくすると予想通り、「まだまだ時間がかかるので、乗継がある人はカウンターでスタッフに相談してください」とほざき始めました。私はダラスで午前7時00分発のデュランゴ行きの便に乗り換える予定でしたが、それはもはや不可能となりました。
「クソアメリカンめ、こんな早朝の便に乗ってる人は遅れたら困る人ばっかに決まってんだろ、しっかり整備しとけ」と心の中でグチりつつ飛行機をいったん降りました。だんだんトラブルにも慣れてきています。かなりの人数がカウンターに並びましたが、早朝のせいか対応スタッフは一人しかおらず、電話でヘルプを要請していたものの、しばらくのあいだ誰もヘルプに来ず一人で不機嫌そうに対応していました。
「キレたいのは早起きしたのに整備不調で待たされている俺達だよ。お前が客に対して不機嫌になっていい理由なんて無いだろ」と思うのですが、会社への帰属意識みたいなモノが低いと「悪いのはアメリカン航空という会社であり私ではない」とか思ってしまうのでしょうか。しかし、スタッフにつられて自分も不機嫌になってしまっては永久に世界に平和は訪れないので、気分は良くないものの、私は平静を装って対応を相談しました(生きていく上で損するタイプですね…)。
ワイ:「デュランゴまで行きたいンゴ」
スタッフ:「チェックしてみます…ダラスから一番早く着く便で、デュランゴにAM12時○分に着きますね。」
ワイ:「(12時台なら悪くないな…)よろしく。それダラス何時発ですか。」
スタッフ:「PM11時〇分」
ワイ:「(;゚Д゚)」
そうだった、、「AM12時」は午前0時のことでした…
デュランゴはそれなりの観光客が訪れる割に航空機のキャパが小さいため、けっこう座席が埋まってしまうようです。そのため、空いてる後発便がこれしかなかったのです。
これでは午前10時15分にデュランゴ着だったのが深夜到着になってしまい、丸一日つぶれるので当然困ります。デュランゴの街中の観光くらいは諦めがつきますが、乗継空港のダラスで半日以上時間を持て余すのは辛いです。
この日は引き返して翌朝一番の便で再チャレンジすることも考えましたが、アメリカの航空会社のクソっぷりを考慮すると同じ事態を繰り返す可能性も否定できないので、やむなくこの遅い時間の便を手配してもらいました。飛行機の遅延は日常茶飯事と思ってはいますが、本数の少ない行先の場合は、より慎重に中継便を考慮すべきですね。
何もないダラスとダラス空港(DFW)
結局、シカゴからダラスまでの便は約3時間遅れの出発となり、午前10時頃にダラスに到着。デュランゴ行きの便の出発までかなり時間があるので、この際、ダラス観光でもしようかと思いダラスの観光情報を調べましたが、ダラスはそれなりの規模のくせにロクな観光資源が無いことが判明したので観光はやめました。
キャンセル待ちにチャレンジ
空港にも暇つぶしになる施設は無かったので、デュランゴ行の早い便のキャンセル待ち(Waiting List)にチャレンジすることに。そもそもできるのか、どうやるかも知りませんでしたが、とりあえずクソアメリカンのカウンターへ向かいました。
ワイ:「デュランゴ行のもっと早い便のWaiting Listに載せてくれ」
スタッフ:「航空券見せて。午後11時○分発の便?ここに来るの早すぎじゃない?ハッハッハ」
ワイ:「(頼む死んでくれ)。 遅延で乗継を逃したんです。代替便を用意してもらったけど、これより早い便は満席だと言われて…」
スタッフ:「なるほど」
こんな感じで話をしたら、午後2時ころの便について、座席情報等の無いオープンチケットなるものを発券してくれました。どうやら、これを持って搭乗ゲート近辺で待っていれば、空席があるときにコールしてくれるようです。そして、空席が出ることを願いながらフライトの時間を待っていましたが、ダラス空港は大きいクセにろくな設備もなく非常に退屈でした。
搭乗手続が始まるころに、他にも何人かの人が空席が無いかスタッフに訪ねていましたが、「delayの人の分しか席はない」(≒delayした人の分はある)と回答していたのでイケると確信。ウッキウキで待っていましたが、搭乗手続が始まって名前が呼ばれません。みんな乗り込んでしまい、ファイナルコールが始まった時点でようやく個別に呼んでもらえましたが、やたら急かされゲート付近のスタッフ・一般客にも軽く笑われました。自分の無知が原因でしたが、「Standby ticketの人どうぞー」とアナウンスされていたのがキャンセル待ちの事だったようで、ずっと無視していました。「「スタンバイ」って準備バッチリってことだけど、俺はキャンセル待ちだから準備バッチリではないし、コールしてくれるとも言ってたしな…」と考えて待ちに徹していましたが、そういうことだったとは。
ともあれキャンセル待ちに成功し、一つ経験値を積んで目的地に辿り着くことができました。当初の予定からは遅れましたが、深夜の到着だとレンタカーショップの営業時間も終わっていたことを考えると助かりました。出だしから躓いたものの、デュランゴ観光、スタートです。
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