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外資インハウスの英語研鑽 – リーディング・ライティングは日本の教育でかなり十分

弁護士と英語

外資インハウスの英語研鑽の必要性

外資インハウスは当然英語必須

このブログで既に何度か触れていることですが、通常、外資系企業でインハウスローヤーをするにあたって英語は必須となります。中には、日本の拠点内に外国人もあまりおらず本国の上司との連絡がほとんどで、上司の英語に慣れてしまえば何とかなるケースもあるかも知れません。ただ、多くの場合は、上司との会話に加え、法務に依頼してくる別部門の人間や法務チーム内でのやりとりもあり、英語でのコミュニケーションが多いと思います。英語力は、業務の中で英語を使っていれば自然と上達していく面もありますが、日本語ほど使いこなせる訳ではなく、英語力向上のための業務外での継続的な取り組みはマストです。というわけで、今回は自分が何をしているか話そうと思います。

英語上達に近道は無いが頑張るのも辛い

なお、自分は、巷にあふれている「聞いてるだけで英語がペラペラに!」とか「1日5分でTOEIC900点」とかいう上手い話は無いと考えています。一方で、「毎日30分、英会話欠かさなければ英語は上達するんだ」みたいなスパルタに耐える精神力も持ち合わせていません。ですので、「そりゃ必死にやったらできるの当たり前なんだよ。そういう理想論じゃなくて、ほどほどにサボってほどほどにできるのは、どんなレベルなの?」という、普通にダメな層に丁度良い内容であることをご了解ください。

日本の英語教育の力 – リーディング・ライティングの努力はゼロ

紙幅の都合で、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングに分けます。今回はリーディングとライティングについて話をしますが、先に結論を言ってしまうと、リーディングとライティングについては社会人になってからは特別な努力はしていません。日本の英語教育は部分的には間違っていないのかも知れません。

リーディング(Reading)

学生時代の勉強で十分

留学中も含め、リーディングで困った経験は今のところありません。TOEFLを初めて受験した時も28点は取れていたと思います。学校の授業と受験勉強を除いては、特別な勉強をしていたことは一度も無く、大学受験のときに愛用した旺文社の英語長文問題精講が自分のリーディングスキルの基盤を構成していると言っても過言ではありません。個人的には、リーディングに関しては大学受験以上のことは趣味の範囲でやれば良くて、それで仕事に大きな支障をきたすことは無いと思っています。

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英字新聞・英語書籍を読んでも意味ない?

米国留学中にロースクール時代にテキストを読んだことを除けば、私は英語で読書をすることは殆どありません。気になる英語のネットニュースがあれば見る程度です。

英字新聞は何回も購読を申し込んだことがありますが読まずじまいで、結局、おカネをドブに捨て、新聞紙を資源ゴミとして捨てるかゴキブリセーバーとして活用するだけでした。ハリーポッターの原文が英語力向上の為におススメという記事を見たのでKindleで購入してみましたが、数ページで飽きました。日本語でもマンガと法律書以外に本を読まないので、英語の本なんか読む気になる訳がありませんでした。英字新聞や英語書籍の読書の効果を否定するつもりはありませんが、日本語でもできないことは英語でもできる訳がないことを自覚しないと永遠の三日坊主になります。その意味では、日本語の法律書を読むのは平気なので英語でも苦になりませんでした。アメリカにいるときは、日本の漫画の英語版をKindleで購入してみました(多分日本からは買えません)。るろうに剣心の「拙者」が”This one”と訳されるなど新発見はありますが、正直あまり勉強にならないし、全体的に言い回しにガッカリするのでおススメはしません(ちなみに「おろ?」は”ORO”です…)。発想がヤフコメ民ですが、日本語でもヤフーニュースなら見るように、英語のネットニュースで気になった記事を読むというのが一番挫折しにくい学習方法かと思います。

昔から英語アレルギーで、学校や受験の成績も悪かったという人は知りません。外資は止めといたらとしかアドバイスできませんが、どうしても入りたければ何でも英字新聞でもニュースでもガムシャラに読み漁ってください。ことリーディングについて日本の教育はそんなに間違っていないので、学生時代の勉強を振り返るのも悪くないと思います。

なお、英文契約書については、日本語の契約書と同じく独特な文章なので最初は慣れが必要だと思います。業務外で訓練する機会は基本的にありませんが、規則的な表現が多いので業務をこなしていればすぐに慣れてくると思います。

ライティング(Writing)- 実際に使わないと成長しない

ライティングについても特別なことはやっていませんが、実際に業務で使う場面をこなさないと成長しないです。英作文は大学受験の時に少しだけZ会にお世話になりました。TOEFLの時は問題集は少しやりましたが、添削を受けるような講座は受ける時間と受講枠の空きがありませんでした。それでも安定的に及第点は取れていました。

ライティングはとにかく真似ろ

ライティングは、とにかく他人のメールや文章のサルマネをしています。日本の教材で見たことのあるイディオムは通じないこともあるし、自分が思っているのと違う文脈で使うものだったりするので、カッコつけずに簡単な単語を組み合わせた方が無難です。

弁護士駆け出しのころは、事務所のデータベースから何とか先例を探してそれを基礎に文章を作成し、自分で創作した部分はパートナーや先輩アソシエイト、ネイティブのチェックを受けて完成させ、それを繰り返すことで、自分の中の表現のストックを増やしていきました。契約書についてはリーディングと一緒で、独特な表現が多いものの、規則的な表現が多く、過去の案件の表現を流用できる部分も多いので、ある程度数をこなせば色々な種類の契約に対応できるようになります。

実戦あるのみ – 追い詰められると覚醒する

上記のように、ライティングは割と実戦で磨いていくしか無いと思っています。いつ頃からかはっきり覚えていませんが、弁護士になって二~三年目くらいから、言いたいことを無意識的に英語で書けるようになってきた気がします。タイトなスケジュールの英語案件で追い詰められて、ギリギリの状況で脳を酷使すると、だんだん必要最低限の英語が直感的に頭に浮かぶようになってきます。サイヤ人と一緒で、人間ギリギリまで追い込むと成長します

繊細な文章は非ネイティブにはムリゲー

今でも割と困るのは、法律文書に至らないビジネスレター(例えば賃料交渉)や、異動・退職の挨拶、冠婚葬祭など、微妙なニュアンスの文章や気の利いた言葉が必要になる場面です。ビジネスレターについて言えば、法律事務所にいたころは「日本人の英語」として書けていれば足りたのですが、現在はもっとハイレベルな文章を求められます。

特別ダサい文章を書いてるつもりも無いのに、上司がネイティブということもあり、“art than science”な修正と言って手を加えられます。こればっかりは非ネイティブの自分には判断しようが無く、肌感覚を磨き続けるしかありません。しかし、弁護士10年目超の外資のインハウスで、ネイティブの上司に細かく英語表現に手を加えてもらえる環境って恵まれてますね。外資系企業だけあって、社内やグループ全体宛のメールもオシャレな英語で溢れかえっており、まず日本語で言いたいことがあってそれを翻訳したであろう英語が流れる日本の法律事務所とは英文の洗練度合いが違います。全員がネイティブな訳ではないので、そうした美辞麗句を並べる能力は通常の業務では求められませんが、キレイゴトばかり抜かしている欧米の世界では、役職の高い人間はsnobな英語を使いこなす必要があるのでしょう。

異動・退職の挨拶、冠婚葬祭などは、他の同僚から気の利いた言葉が飛び交うのを感心しながら眺めつつ、自分はbest wishesとかお決まりのフレーズで地雷だけ踏まないようにしています。なんかオサレなこと言ってみたい…

まとめ – リーディング・ライティングは日本の教育ベースでやっていける

こんな感じで、リーディングやライティングについては、業務を通じてさらに学ぶ必要はありますが、社会人になる前の経験があればそのスタートラインは十分クリアしており、あとは経験を積むだけで、どうしようも無いレベルで困ることは無いと思います。

ただ、ライティングについてはネイティブの壁は非常に高く、上を目指すとキリが無いと思います。もうすぐ今の会社で二年目を終えることになり、業務も人間関係も軌道に乗ってきたところなので、グローバルな環境でより一際輝くために、何か初めてみるのもアリかも知れません。その場合には、新たな取り組みについてまた記事にしてみようかと思います。

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